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2014年9月8日月曜日

SAIBAIMAN ―土から始まるモノづくり―

9月6日より、ふなばしアンデルセン公園にて個展を行います!!
初の美術館での個展です!!!!



企画展 「SAIBAIMAN(サイバイマン)」―土から始まるモノづくり― 

2014年9月6日(土)―10月26日(日)
9:30―16:00(土日祝日は17:00まで/最終日は15:00まで)
一般900円 高校生600円 小中学生200円
ふなばしアンデルセン公園 子供美術館
千葉県船橋市金堀525    047-457-6661

【展示内容】
モノづくりの始まりは「土」から―。
古来、私たちの傍らには動植物の生命(いのち)からわけてもらった「毛や繊維」自然の「色」を使って作られた物がたくさんあります。そんな自然からわけてもらった色を感じる空間と繊維で作った服を展示します。



そもそも、展示タイトルになっている”SAIBAIMAN”とは何なのか?というのがまずあると思います。この展示タイトルはじつは、僕が学生時代に作った”SAIBAIMAN"という作品からとった展示タイトル名になっています。
展示するにあたり、この”SAIBAIMAN"について自分なりに定義づけてみました。

【SAIBAIMANとは】
SAIBAIMANは私が作る作品の総称である。
私にとっての作品は素材との対話の中で生まれる物であり、その作品は素材のそれ以上でもなく、それ以下でもない。
素材とは自然から頂く命そのものである。そして素材を知るという事は、長い間続けてきている人と自然との関わりを知るという事であり、現代を生きる人々と自然との在り方を見つめ直すきっかけとなる。






展示内容は大きく分けて3つ部屋に分かれています。
展示室1にあるのは新作の”色”をテーマにした部屋です。僕の生活の中で採集できる植物(雑草、枝、落ちている木の実など)を煮だし、繊維にしみ込ませて作った48体の作品です。あたり前に存在している”色”というものを見直してみようと思い、制作した作品です。

Ribirth「生命から生まれた色 光に還る色 」
自分の生活の中で身の周りに落ちていた木の枝や実、道路に生えている草などを集め、お湯で煮だし、その液を私たちの着ている衣服と同じ素材(綿、麻、毛、絹)にしみ込ませてみた。するとそこからは、驚くような綺麗な色が生まれた。それぞれの色には個性があり、まるで肉眼では感知する事のできなかった植物の命が生まれ変わったような気がした。

私たち人類は”色”を身につける事で自分を飾ったり、社会的な位置を表す為に”色”を扱っているが、もともと”色”が”色”として認知される前は、私たち人類にとって”色”の存在はもっと違った意味合いがあったのではないだろうかと思う
それは、今の私たちが知る”色”(色名で分類された色の世界)のような、目に見えたままの世界だけでなく、もっと神秘的な存在、すなわち植物が持つ命そのもののチカラであったのだろう。そして、その”色”を身につけるということは、神秘的なチカラをまとう事であり、人々の祈りでもあり、身につけるサプリメントであったのではないだろうか。





展示室2にあるのが、学生時代につくった”SAIBAIMAN”の部屋です。
こちらも僕の身の回りで採集した植物を煮たり、焼いたり、叩いたり、腐らせたりすることで繊維を取り出し、糸をつくり、布を作り、衣服を作った作品です。

SAIBAIMAN「土から生まれた服 土に還る服 」
私たちは、自然に生かされている生物の一種でしかない。
昔、人類は身の回りにある自然を利用して生きていた。食物を自然の中から得ていたように、衣服もまた自然の恵みの中から生み出したものだった。野山に分け入り、植物を採取し、樹木の皮を剥ぎ取り、繊維から糸を紡ぐ。丹念に撚をかけられ作った糸を、自分や家族の為に時間をかけて織り、布となり、衣服となった。
今、暮らしは大量生産、大量消費というサイクルにとって代わられた。日々の暮らしと密接に関わっていた衣服は、目まぐるしいスピードで消費されるようになった。
しかし、いま私たちの着ている衣服のサイクルが早くなったとしても、衣服を作る素材は、昔から使われている素材とほとんど同じであるという事もまだ事実である。それは、今も昔も自然の中からもらうもの(木や草、虫の吐く糸など)であり、私たちの文明がどんなに進んでも、結局のところ生活に必要なものは全て自然からの頂きもので生きている。
いま、私たちと自然との繋がりが見えづらくなった時代だからこそ、私たちが自然に生かされている生物の一種であるということを思い出さねばならないだろう。





エントランスホールにあるのは2013年にイギリスでの展示会"CLOTH&MEMORY"でも展示をした作品"souls"が飾られています。この作品は蚕(虫)の作る繭から作られる素材、シルクをテーマにした作品です。

souls「生命から生まれた素材」
”シルク”という素材は誰もが美しいと思ってしまう力を持っており、太古の昔から人々を魅了してきた。”シルク”という素材がはじめて世界に出回った時、中国からシルクロードを伝わり運ばれた魅惑の素材”シルク”の製法や原料は知られる事は無く、長い間中国でしか作れない謎の素材として世界に出回っていた。世界はその時、この美しい光沢を放つシルクという素材が虫から作られているという事を知る由もなかったのである。
この素材の正体は余りにも生々しいイモ虫。すなわち「蚕」なのだ。どんなに綺麗な糸にし、染め、織り、服を作ってもシルクという素材はまぎれもなく虫であり、その糸は虫の命から紡ぎだす命の糸なのである。

この作品「SOULS」命の素材”シルク”を固めたものである。
蚕一匹からとれる糸は0.5g。今回展示しているシルクを使って作ったキューブの一つの重さは約1kgあり、それは約2000匹の蚕の命から作られたものである。



展示の他にもワークショップも行います。9月14日と15日の二日間です。内容は、身の回りにある草木から色を抽出して、つくるフェルトのアクセサリーワークショップです。まだ、定員には余裕があるらしいです。是非!

日程:9/14(日)、15(祝) 
時間:10:00~15:00 
場所:談話室 
定員:先着20人(各日) 
費用:500円 
対象:小学生以上 ※小学3年生以下は保護者同伴 
申込:子ども美術館にて受付中 
備考:昼食をお持ちください。 
当日は、念のため汚れても良い服装でお越しください。 
<お問い合わせ> 子ども美術館(事務室) 電話:047-457-6661




ちなみに僕が展示会場にいる日は以下の通りになります。(予定です)
9月14日(日)10:00〜15:00 ワークショップ9月15日(月)10:00〜15:00 ワークショップ
9月21日(日)
10月5日(日)
10月19日(日)
10月26日(日)〜15:00

子ども美術館があるアンデルセン公園はとても気持ちのいい場所なので、のんびりしに展示にくるものいいかとおもいます!是非いらしてください!
とても素敵なアンデルセン公園につきましては、またご紹介いたします。

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